詳細情報 : データ型

更新 : 2007 年 11 月

Visual Basic におけるデータ型は、変数に格納できる値またはデータの種類、さらにはそのデータの格納方法も決定します。さまざまなデータ型があるのはなぜでしょうか。次のように考えてみてください。3 つの変数があるとして、そのうちの 2 つに数値を格納し、もう 1 つに名前を格納する場合、前の 2 つを使用すると演算を実行できますが、名前には演算を実行できません。変数にデータ型を割り当てることで、その変数を使用できる場合と使用できない場合を、より簡単に決定できます。

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データ型は、定数、プロパティ、および関数など、他のプログラミング要素でも使われます。データ型の他の使用方法については、次のレッスンで説明します。

数値のデータ型

ほとんどのコンピュータ プログラムでは、何らかの形式の数値を扱います。数値はさまざまな方法で表現されるため、Visual Basic には、数値をより効率的に扱えるようにさまざまな数値データ型が用意されています。

最も頻繁に使用する数値データ型は Integer です。これは整数 (小数部のない数値) を表すために使用します。整数を表すデータ型を選択する場合、およそ 20 億を超える数値を変数に格納するときは Long データ型を使用する必要があります。それ以外の場合は Integer を使用する方が効率的です。

すべての数値が整数というわけではありません。たとえば、9 を 2 で割ると 4.5 になるように、2 つの整数を除算すると、整数に小数部が付いた数値になる場合がよくあります。Double データ型は、小数部を持つ数値を表すために使用します。

ms172580.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

Decimal、Short、SByte、UInteger などの数値データ型もあります。これらのデータ型は、通常、メモリの使用や処理速度が重視される非常に大規模なプログラムで使われます。しかし、現時点では、基本的な数値データ型を知っていれば十分です。高度なデータ型についてさらに学習する場合は、「数値データ型」を参照してください。

テキストのデータ型

ほとんどのプログラムでは、ユーザーに情報を表示したり、ユーザーが入力したテキストを取得したりするために、テキストも扱います。テキストは、通常 String データ型に格納されます。このデータ型は、一連の文字、数値、空白、およびその他の文字を格納できます。String には、文章や段落から、単一の文字、何もない状態 (null 文字列) まで、長さに制限がありません。

常に 1 つの文字だけを表す変数には、Char データ型も使用できます。単一の変数に 1 つの文字を格納するだけでよい場合は、String ではなく Char データ型を使用できます。

その他のデータ型

プログラムでは、テキストや数値に加えて、他の種類の情報を格納する必要が生じる場合があります。つまり、true または false の値、日付、またはプログラムにとって特別な意味を持つデータなどです。

true/false、はい/いいえ、またはオン/オフを表す値については、Visual Basic では Boolean データ型を使用します。Boolean 変数には、True および False という 2 つの選択肢のうち 1 つを格納できます。

日付や時間は、数値で表すこともできますが、Date データ型を使用すると、日付や時間の計算がより簡単になります。たとえば、誕生日までの日数や、昼食までの分数を計算する場合などに使用できます。

単一の変数に複数の型のデータを格納する必要がある場合は、複合データ型を使用できます。複合データ型には、配列、構造体、およびクラスがあります。これらのデータ型については後のレッスンで説明します。

最後に、格納する必要のあるデータの型が、そのときによって異なる場合があります。Object データ型を使用すると、まず変数を宣言して、後からデータ型を定義できます。Object データ型についても後のレッスンで説明します。

次の手順

次のレッスン (「単語およびテキスト : 文字列変数を使用して単語を編成する」) では、文字列変数を使用して文章を作成する方法を詳しく説明します。

次のレッスン : 「単語およびテキスト : 文字列変数を使用して単語を編成する

参照

処理手順

単語およびテキスト : 文字列変数を使用して単語を編成する

変数による単語、数字、および値の表現

概念

Visual Basic におけるデータ型