チュートリアル : 新しいチーム プロジェクトの作成
更新 : 2007 年 11 月
このチュートリアルでは、チーム エクスプローラを使用して Adventure Works という名前のチーム プロジェクトを作成する方法を説明します。
このチュートリアルでは、次のタスクを実行します。
MSF for Agile Software Development プロセス テンプレートを使用するチーム プロジェクトを作成する。
チーム プロジェクトのプロジェクト区分とイテレーションの設定を構成する。
プロジェクト チェックリストを開く。
前提条件
このチュートリアルを完了するには、次の条件が必要です。
コンピュータにローカルにインストールされたチーム エクスプローラ。
Team Foundation Server で新しいチーム プロジェクトを作成するために必要な、次のセクションに示すアクセス許可。
必要なアクセス許可
このチュートリアルを行うためには、Team FoundationAdministrators セキュリティ グループのメンバであるか、[サーバーレベル情報の表示] および [新しいプロジェクトの作成] のサーバーレベル アクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。さらに、ユーザー アカウントが Windows SharePoint Services Administrator ロールのメンバであり、かつ SQL Server Reporting Services Content Manager ロールのメンバであることが必要です。詳細については、「Team Foundation Server のアクセス許可」を参照してください。
チーム プロジェクトの作成
Team Foundation のソフトウェア プロジェクトはチーム プロジェクトと呼ばれ、Visual Studio のソフトウェア プロジェクト (.csprj または .vbproj) とは大きく異なります。チーム プロジェクトは、特定のソフトウェア技術または製品を作成するために必要なすべてのチーム作業を共有できる中心的な場所となります。新しいチーム プロジェクト ウィザードでは、新しいチーム プロジェクトの主要な各種コンポーネントを作成します。次に、ドキュメント テンプレートと定義済みレポートを含むチーム プロジェクト Web サイトを作成します。プロジェクト上のすべての工数を追跡するための作業項目データベースも作成します。さらに、すべての作業工数に対するルール、ポリシー、セキュリティ グループ、クエリを決定するプロセス テンプレートをインストールします。最後に、バージョン管理に使用するソース コード分岐を作成します。
チーム プロジェクトを作成するには、Team Foundation Server を使用します。したがって、Team Foundation Server に接続する必要があります。詳細については、「方法 : Team Foundation Server に接続する」を参照してください。
サーバーに接続したら、チーム プロジェクトを作成できます。
チーム プロジェクトを作成するには
[ファイル] メニューの [新しいチーム プロジェクト] をクリックします。
新しいチーム プロジェクト ウィザードが表示されます。
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メモ :プロジェクト管理、Visual Basic 開発、または Web 開発の環境設定を使用しない場合は、[ファイル] メニューの [新規作成] をポイントし、[チーム プロジェクト] をクリックします。
[チーム プロジェクトの設定を指定します] ページの [チーム プロジェクトの名前を指定してください] ボックスに「AdventureWorks」と入力し、[次へ] をクリックします。
[プロセス テンプレートの選択] ページの [チーム プロジェクトを作成するために使用するプロセス テンプレートを指定してください] ボックスの一覧で、[MSF for Agile Software Development - v4.2] を選択し、[次へ] をクリックします。
チーム エクスプローラには、MSF (Microsoft Solutions Framework) に基づいたプロセス テンプレートが含まれています。既定では、MSF for Agile Software Development - v4.2 および MSF for CMMI Process Improvement - v4.2 の 2 つのプロセス テンプレートが利用できます。チームまたは組織で追加のプロセス テンプレートを用意したり、MSF テンプレートを削除したりできます。
各プロセス テンプレートを選択すると、[次の項目は、プロセス テンプレートの詳細を説明します:] ボックスに、そのテンプレートの説明が表示されます。
[プロジェクト ポータルの設定を指定します] ページで、既定のタイトルを維持し、[チーム プロジェクト ポータルの説明を指定してください] ボックスに「Adventure Works Sample Team Project」と入力します。
プロジェクト ポータルは、チーム プロジェクト関連ドキュメントの保管とバージョン管理を行うチーム Web サイトです (Windows SharePoint Services が使用されます)。プロジェクト ポータルのアドレスは [チーム プロジェクトのポータル サイト アドレス] ボックスに表示されます。
[次へ] をクリックします。
[ソース管理の設定を指定します] ページで、既定の値を保ったまま [次へ] をクリックします。
[チーム プロジェクト設定の確認] ページの [完了] をクリックします。
新しいチーム プロジェクト ウィザードによって、新しいチーム プロジェクトが作成されます。
メモ :ウィザードが完了するまでには、数分間かかる場合があります。
[チーム プロジェクトが作成されました] ページの [閉じる] をクリックします。
[チーム プロジェクトの実行についての詳細情報に関するプロセス ガイダンスを起動します] チェック ボックスが既定でオンになっているため、ウィザードによって MSF Agile for Software Development のプロセス ガイダンスの概要ページが表示されます。
[AdventureWorks] チーム プロジェクトがチーム エクスプローラに表示されます。表示されるノードを展開して、チーム プロジェクトの階層構造を確認してください。トップレベルには、次のノードがあります。
[作業項目] このノードからは、作業項目を追加したり、作業項目データベースに対するクエリを作成および表示したりできます。
ドキュメント このノードから、プロジェクト ポータルに格納されているプロセス ガイダンス、機能仕様、およびリスク評価などの文書にアクセスできます。
[レポート] このノードからは、チーム プロジェクトの測度を含むレポートにアクセスできます。
[チーム ビルド] このノードからは、チーム プロジェクトのビルドにアクセスできます。
[ソース管理] このノードからは、チーム プロジェクトのソース管理階層構造にアクセスできます。
チーム プロジェクト設定の構成
チーム プロジェクトの作成が終了したら、グループやアクセス許可、区分、イテレーション、ビルド構成、ソース管理などの設定を構成する必要があります。チーム プロジェクトの設定は、[チーム] メニューまたはチーム エクスプローラから変更できます。
このチュートリアルでは、チーム プロジェクトの分類を変更します。分類は、プロジェクトの区分およびイテレーションによって作業項目を類別するのに使用されます。プロジェクトの構造は、機能区分またはチームを表すノードの階層構造になっています。イテレーションとは、特定のマイルストーンを達成するために必要な開発工数の期間のことです。
このチュートリアルでは、チーム プロジェクトの構造を変更して、Adventure Works の組織構造にマップします。Kiosk チームは、顧客が製品の注文や受け取りに使用できるインストア キオスク用のソフトウェア作成作業を担当します。またインターネットの Web サイトの作業を担当する Web チームもあります。プロジェクトの構造を組織に一致するように変更すると、作業項目をその項目を担当しているチームにマップできます。このカテゴリを使用して、作業項目の分類、クエリ、およびレポートを行うことができます。
チーム プロジェクトの構造を変更するには
チーム エクスプローラで、[AdventureWorks] チーム プロジェクトをクリックします。
[チーム] メニューの [チーム プロジェクトの設定] をポイントし [区分およびイテレーション] をクリックします。
[区分およびイテレーション] ダイアログ ボックスの [区分] タブを選択していることを確認します。
ツール バーの [子ノードの追加] をクリックします。
新しいノードを右クリックし、[名前の変更] をクリックしてから、エディット ボックスに「Kiosk」と入力します。
[区分] ノードをクリックします。
手順 2.、3.、4. を繰り返して、Web という名前の区分を別に作成します。
次に、計画されたイテレーションを指定するためにチーム プロジェクトを変更します。このチュートリアルのシナリオでは、3 つのマイルストーンがあります。M1 Prototype、M2 Beta、M3 Release の各マイルストーンはイテレーションの終了を示します。
チーム プロジェクトのイテレーションを変更するには
[区分およびイテレーション] ダイアログ ボックスの [イテレーション] タブをクリックします。
メモ :MSF for Agile Software Development テンプレートには、定義済みの 3 つのイテレーションが含まれています。この手順では、これらのイテレーションを削除したり、新規に作成する代わりに名前を変更したり、または単に変更しないままにしておくことができます。
ツール バーの [子ノードの追加] をクリックします。
新しいノードを右クリックし、[名前の変更] をクリックしてから、エディット ボックスに「M1 Prototype」と入力します。
[イテレーション] ノードをクリックします。
手順 2.、3.、4. を繰り返して、M2 Beta、および M3 Release という名前の 2 つの項目を新たに作成します。
[閉じる] をクリックします。
プロジェクト チェックリストを開く
最後に、プロジェクト チェックリストを開いて MSF for Agile Software Development テンプレートによって作成された初期タスク セットを表示します。チェックリストには、プロジェクトを開始するための一連のタスクが示されています。
プロジェクト チェックリストを開くには
チーム エクスプローラで、[AdventureWorks] ノード、[ドキュメント] ノード、[プロジェクト管理] ノードの順に展開します。
[Project checklist.xls] を右クリックし、[開く] をクリックします。
[ファイルのダウンロード] ダイアログ ボックスで、[OK] をクリックします。
チェックリストが、Microsoft Excel のスプレッドシートとして開かれます。
タスクの一覧に目を通します。
チェックリストを閉じます。
次の手順
これでチーム プロジェクトが作成されました。次に、チーム メンバがチーム プロジェクトの作業を開始できるようにする必要があります。次のような追加の手順を実行することも検討してください。
チームのグループとアクセス許可を設定します。詳細については、「チュートリアル : グループとアクセス許可の設定」を参照してください。
プロジェクト リーダー、貢献者、およびリーダーに自分のグループに対するアクセス許可を割り当てます。詳細については、次のトピックを参照してください。
作業項目を作成して、割り当てとトラッキングを行います。詳細については、「チュートリアル : 作業項目のトラッキング」を参照してください。
チーム プロジェクトの追加設定を構成します。詳細については、「チュートリアル : チェックイン ポリシーとチェックイン メモのカスタマイズ」を参照してください。