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方法 : アプリケーション構成ファイルを使用して対象とする .NET Framework のバージョンを指定する

アプリケーション構成ファイルを使用して、アプリケーションまたはコンポーネントがサポートする .NET Framework のバージョンを指定することができます。 アプリケーション構成ファイルで <supportedRuntime> 要素または <requiredRuntime> 要素を使用する場合は、サポートされる各 .NET Framework バージョンのバージョン番号とビルド番号を指定する必要があります。

アプリケーションが実行される .NET Framework のバージョンは、次のようにして決まります。

  • アプリケーションがビルドされた .NET Framework のバージョンがコンピューターに存在する場合、アプリケーションはそのバージョンで実行されます。

  • アプリケーションがビルドされた .NET Framework のバージョンがなく、構成ファイルの <supportedRuntime> 要素にバージョンが指定されていない場合、アプリケーションはコンピューターにある .NET Framework の最新バージョンで実行されます。

  • アプリケーションがビルドされた .NET Framework のバージョンがなく、構成ファイルの <supportedRuntime> 要素にバージョンが指定されている場合、アプリケーションは構成ファイルに指定され、コンピューターに存在する .NET Framework の最新バージョンで実行されます。

メモメモ

アプリケーション構成ファイルは、アプリケーションと同じ名前にして、拡張子 .config を付ける必要があります。たとえば、アプリケーションが MyExecutable.exe という名前であれば、アプリケーション構成ファイルの名前は MyExecutable.exe.config にする必要があります。

アプリケーションが作成されたバージョンまたはそれ以降の .NET Framework のバージョンで実行されるように構成することもできます。 たとえば、.NET Framework Version 1.0 で作成されたアプリケーションでは、Version 1.0、1.1、2.0、またはその 3 つのすべてのバージョンを指定できます。 .NET Framework Version 2.0 で作成されたアプリケーションの対象となるのは .NET Framework Version 2.0 のみです。

.NET Framework Version 1.1 の指定

このセクションで示すアプリケーション構成ファイルのエントリを使用すると、.NET Framework Version 1.0 を使用して作成されたアプリケーションが、次の場合に .NET Framework Version 1.1 を使用します。

  • .NET Framework Version 1.1 がインストールされている場合

  • .NET Framework Version 1.0 と .NET Framework Version 1.1 の両方がインストールされている場合

バージョン 1.0 だけがインストールされている場合、バージョン 1.0 では <supportedRuntime> 要素が認識されず、バージョン 1.0 を示す PE ファイル ヘッダーのバージョンが使用されるため、アプリケーションは実行されます。

次の図では、MyApp とアセンブリ A には .NET Framework Version 1.0 への静的参照があり、アセンブリ B には .NET Framework Version 1.1 への静的参照があります。 この例では、MyApp のアプリケーション構成ファイルで Version 1.1 をサポートするように指定されているため、アプリケーションとアセンブリ A は .NET Framework Version 1.1 を使用するようにリダイレクトされます。

アセンブリ バインディングを Version 1.1 にリダイレクトするアプリケーション構成ファイル

アセンブリ A とアセンブリ B による MyApp の例

.NET Framework Version 1.1 を使用して作成されたアプリケーションを .NET Framework Version 1.0 で実行するように指定するには

  • アプリケーション構成ファイルに次の XML を入力します。

    <?xml version ="1.0"?>
    <configuration>
      <startup>
        <supportedRuntime version="v1.1.4322" /> 
      </startup>
    </configuration> 
    

参照

概念

アセンブリ バインディングのリダイレクトの構成

ランタイム バージョン情報の検索

その他の技術情報

side-by-side 実行