Team Foundation Server の監視ツールについて
更新 : 2007 年 11 月
Windows Server 2003、Microsoft SQL Server 2005、および .NET Framework に付属する監視ツールやオプションを使用することで、Team Foundation Server 配置を監視できます。さらに、トレースを有効化し、Watson レポートを許可することによって、チーム エクスプローラ クライアントの監視を構成することもできます。
システム ツールの使用
Team Foundation Server 用にインストールする必要のあるソフトウェアの一部には、さまざまなツールがあります。以下のツールを使用すると、Team Foundation Server をさまざまな角度から監視できます。
Windows イベント ビューア
イベント ビューアでイベント ログを確認することで、サーバーの状態の変化を監視および確認できます。イベント ログには、発生した状態の変化、その状態の変化が発生した日時、および状態の変化の原因が記録されます。イベント ログは、緊急の問題のトラブルシューティングを行ったり、サーバーの履歴と状態を調べたりするのに役立つツールです。詳細については、「イベント ログの監視」を参照してください。
パフォーマンス ビューア
Team Foundation Server にはパフォーマンス カウンタのセットが用意されており、これを使用すると、Team Foundation アプリケーション層サーバーおよび Team Foundation データ層サーバーのパフォーマンスを監視できます。このデータを時間と共に追跡することで、配置全体のパフォーマンスのベース ラインを確立できます。このベース ラインは、問題を特定するのに役立つほか、シングルサーバー配置からデュアルサーバー配置への変更やメモリの追加など、Team Foundation Server の変更の必要性を予測するのにも役立ちます。
Team Foundation Server には、Web サービス、バージョン管理、作業項目トラッキング、および Team Foundation Server プロキシ パフォーマンス用のパフォーマンス カウンタがあります。使用できるパフォーマンス カウンタの詳細については、「パフォーマンスの監視」を参照してください。Team Foundation Server のパフォーマンス カウンタを追加および構成する方法の詳細については、「方法 : Team Foundation Server のパフォーマンス カウンタを表示する」を参照してください。
独自の監視ツールの作成
システム ツールを使用する以外に、独自のツールを作成して、Team Foundation Server の使用状況とパフォーマンスを監視することもできます。Team Foundation Server には、ソフトウェア開発キットの一部としてイベント ログ クラスが用意されています。また、Team Foundation Web メソッドによって記録されるデータを監視して解析するツールを作成することもできます。
Web サービス メソッドのログと SQL カスタム クエリ
Team Foundation Server Web サービス メソッドのログを構成できます。Team Foundation Server の各 Web サービス メソッドには Web.config ファイルがあり、そのファイルには、各 Web メソッドのさまざまなレベルのログを構成できるログ セクションが含まれています。次のようなレベルがあります。
None この Web サービス メソッドに関する情報を記録しません。これは既定値です。
OnError エラーを示すイベントを記録します。
ReadWrite データベース変更イベントを記録します。
Normal データベースとの対話を記録します。これにはデータベース変更イベントが含まれますが、これに限定されるわけではありません。
LightWeight データベース変更イベントおよび最小限のデータベース アクセスを伴う Web メソッドを記録します。
All すべてのイベントを記録します。
Team Foundation Server の Web.config ファイルの詳細については、「Team Foundation Server の構成設定の管理」および「方法 : Team Foundation Server コンポーネントの構成設定を変更する」を参照してください。
ログを構成すると、設定されたログ レベルに一致するすべての Web サービス メソッドの実行に関する詳細情報が、Team Foundation データ層の TfsActivityLogging SQL データベースに記録されます。この情報には、呼び出し元の ID、Web サービス メソッド、Web サービス メソッドのパラメータ、Web サービス メソッドの呼び出し日時、および Web サービス メソッド呼び出しの完了までにかかった時間が含まれます。カスタム SQL クエリを作成すると、この Team Foundation Server 情報を解析し、Team Foundation Server Web メソッドのパフォーマンスを確認できます。
TeamFoundationEventLog クラスの使用
TeamFoundationEventLog クラスを使用して、追加のエントリとイベントをイベント ログに書き込むことができます。これらのメッセージは、単純な情報メッセージから、プロセス、スレッド ID 番号、アセンブリ番号などに関する情報を提供する例外メッセージまで、多岐にわたります。
このクラスの詳細については、Microsoft の Web サイト (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=75104) を参照してください。
システム ツールを使用した問題の監視とトラブルシューティング
毎日の監視に加えて、システム ツールを使用してトレースを有効にすることによって、Team Foundation Server での問題をトラブルシューティングできます。
.NET トレース
Team Foundation コンポーネントで .NET トレースを有効にすることにより、特定の診断情報を収集できます。トレースを有効にすると、各 Team Foundation コンポーネントがインストルメントされて、トレース ログに追加情報が出力されます。Team Foundation コンポーネントの .NET トレースは、プログラムを停止したり再起動したりせずに有効および無効にできます。ただし、.NET トレースによってプロセッサ要求が大幅に増加し、トレース ログのサイズも膨大になる可能性があるため、.NET トレースを有効にするのは、Team Foundation Server 配置の特定の動作を監視する必要がある場合か、トラブルシューティングを行う場合だけにしてください。トレース ログ ファイルが不要になったら、すぐにトレースを無効にして、ログを削除してください。
トレースの出力はトレース ログ ファイルに保存され、英語のみで提供されます。ローカライズはされません。また、トレース ログへのすべての出力が Team Foundation Server 管理者にとって役立つわけではありません。次に示すように、トレース スイッチの種類によって、それぞれ異なる情報が提供されます。
API API というトレース スイッチの種類は、Web サービス メソッドの使用、Web サービス呼び出し、およびパブリック メソッドに関する情報を提供します。
Authentication Authentication というトレース スイッチの種類は、認証イベントおよび Team Foundation コンポーネント間の対話に関する情報を提供します。
Authorization Authorization というトレース スイッチの種類は、Team Foundation の承認イベントに関する情報を提供します。
Database Database というトレース スイッチの種類は、Team Foundation データ層のデータベースの対話に関する情報を提供します。
General General というトレース スイッチの種類は、他のトレース スイッチの種類に分類されない残りのすべてのイベントに対応します。
Team Foundation Server のトレースを有効にする方法の詳細については、「Team Foundation Server コンポーネントでのトレースの有効化」を参照してください。
参照
処理手順
方法 : Team Foundation Server のパフォーマンス カウンタを表示する
方法 : Team Foundation Server コンポーネントの構成設定を変更する
概念
Team Foundation Server のパフォーマンスの評価
その他の技術情報
Team Foundation Server のトラブルシューティング