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既存の Analysis Services データベースの移行

Analysis Services 移行ウィザードを使用して、Microsoft SQL Server 2000 Analysis Services データベースを Microsoft SQL Server 2005 Analysis Services (SSAS) にアップグレードできます。移行ウィザードを使用して移行する場合、SQL Server 2000 Analysis Services データベース オブジェクトがコピーされ、次に、SQL Server 2005 Analysis Services のインスタンス上にそれらのデータベース オブジェクトが再作成されます。移行元のデータベースは変更されず、そのままの状態で保持されます。新しいデータベースが正しく動作することを確認した後で、古いデータベースを手動で削除できます。

データベースを 1 つずつ移行するか、または小さいバッチに分割して移行すれば、データベース オブジェクトが移行先サーバーで問題なく動作することを確認してから、次のオブジェクトを移行することができます。移行ウィザードを使用する場合、移行元サーバーと移行先サーバーの両方で MSSQLServerOLAPService サービスを実行する必要があります (名前付きインスタンスを移行する場合は、両方のサーバーで **MSOLAP$**instancename サービスを実行する必要があります)。

データベースの移行後、データベースに対してクエリを実行する前に、元のデータ ソースからデータベースを処理する必要があります。詳細については、「Analysis Services での処理」を参照してください。

移行ウィザードの使用

SQL Server Management Studio のオブジェクト ブラウザで Analysis Services サーバー ノードから移行ウィザードを起動できます。また、MigrationWizard.exe プログラムを実行することによって、コマンド プロンプトで移行ウィザードを開始することもできます。

移行元と移行先の指定

ウィザードの最初の [ようこそ] ページの後に、[移行元と移行先の指定] ページが表示されます。このページでは、移行するデータベースの移行元のサーバーと移行先のサーバーを指定します。Analysis Services の移行先のインスタンスは、ローカルまたはリモートのいずれかにすることができます。SQL Server 2005 Analysis Services の複数のインスタンスを実行しているコンピュータを移行先に指定する場合、computername\instancename の形式を使用してください。

さらに、SQL Server 2005 Integration Services (SSIS) パッケージの Analysis Services DDL 実行タスクを使用すれば、データベース スキーマをスクリプト ファイルに保存しておき、後で移行することもできます。Analysis Services DDL 実行タスクの詳細については、「Analysis Services DDL 実行タスク」を参照してください。

移行するデータベースの選択

次の [移行するデータベースの選択] ページには、SQL Server 2000 Analysis Services のデータベースと、それに対応して作成される SQL Server 2005 Analysis Services データベースがすべて表示されます。既定では、すべてのデータベースが選択されますが、移行しないデータベースがある場合は、その名前の隣にあるチェック ボックスをオフにできます。

既定では、移行元のデータベースと、それに対応する移行先のデータベースの名前は同じです。ただし、移行先のサーバーに同じ名前の別のデータベースが既に存在する場合は、移行ウィザードにより、新しいデータベースに一意の名前が割り当てられます (たとえば、AdventureWorks というデータベースが既に存在する場合、新しいデータベースの名前は AdventureWorks 1 になります)。移行ウィザードで提示された名前をそのまま使用するか、または別の名前を入力してください。移行ウィザードの完了後に、データベース名を変更することもできます。

SQL Server 2000 Analysis Services オブジェクトと SQL Server 2005 Analysis Services オブジェクトの対応関係については、「移行に関する注意点 (SSAS)」を参照してください。

ms143409.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
移行ウィザードでは、Microsoft SQL Server 7.0 Analysis Services データベースを移行できません。

データベースの検証

移行ウィザードの [データベースを検証しています] ページでは、移行するデータベースの構造が検証されます。データベースが検証されると、ログが作成されます。ログまたはログ データの一部を表示するには、[ログの表示] をクリックしてから、以下のいずれかのオプションを選択します。

  • [すべて表示]
  • [エラーの表示]
  • [警告の表示]
  • [成功の表示]

エラーが発生すると検証が中止されます。移行プロセスを続行するには、エラーの原因となったデータベースを修正してから、[再起動] をクリックします。

[停止] をクリックすると、検証プロセスをいつでも停止できます。ウィザードには、検証されなかったデータベースの数を示すメッセージが表示されます。

データベースの移行

移行ウィザードの [データベースを移行しています] ページでは、SQL Server 2000 Analysis Services オブジェクトが SQL Server 2005 Analysis Services 形式に移行されます。移行プロセスを停止して、トランザクション全体をロールバックするには、[停止] をクリックし、次に [キャンセル] をクリックします。

移行の完了後、[戻る] をクリックしてウィザードの前のページに戻ると、以前の選択内容を変更できます。ただし、選択内容を変更した場合は、移行プロセスを再度実行する必要があります。移行プロセスを再度実行すると、既に移行したデータベースが削除されます。

ウィザードの完了

[ウィザードの完了] ページには、作成された SQL Server 2005 Analysis Services データベースの要約が表示されます。[完了] をクリックしてウィザードを終了します。

データベースを移行したら、そのデータベースに対してクエリを実行する前に、元のデータ ソースからデータベースを処理する必要があります。詳細については、「Analysis Services での処理」を参照してください。

参照

概念

Analysis Services のアップグレードまたは移行

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手