次の方法で共有


SQL Server 2008 R2 における SQL Server Native Client のサポート ポリシー

ここでは、さまざまなデータ アクセス コンポーネントを SQL Server Native Client で使用する方法について説明します。

サーバー サポート

SQL Server 2008 R2 Native Client は、その Native Client がリリースされたバージョンの SQL Server の他に、SQL Server 2000 SP4、SQL Server 2005、および SQL Server 2008 をサポートします。

ODBC を使用している場合、SQL Server 2000 より前のバージョンのサーバーへの接続を試みると、SQLBrowseConnectSQLConnect、および SQLDriverConnect は失敗します。接続は終了し、SQL_ERROR が返されます。

OLE DB を使用している場合、SQL Server 2000 より前のバージョンのサーバーへの接続を試みると、IDBInitialize::InitializeIDataInitialize::GetDataSource は E_FAIL を返します。

サポートされるオペレーティング システムのバージョン

次の表に、SQL Server Native Client をサポートするオペレーティング システムの一覧を示します。

SQL Server Native Client のバージョン

サポートされるオペレーティング システム

SQL Server Native Client (SQL Server 2005)

  • Microsoft Windows 2000 Service Pack 4 以降

  • Microsoft Windows Server 2003 以降

  • Microsoft Windows XP Service Pack 1 以降

  • Microsoft Windows Vista (SQL Server Service Pack 2 以降が必要)

  • Microsoft Windows Server 2008 (SQL Server Service Pack 2 以降が必要)

SQL Server Native Client 10.0 (SQL Server 2008)

  • Microsoft Windows Server 2003 Service Pack 2 以降

  • Microsoft Windows XP Service Pack 2 以降

  • Microsoft Windows Vista

  • Microsoft Windows Server 2008

SQL Server Native Client 10.5 (SQL Server 2008 R2)

  • Microsoft Windows Server 2003 Service Pack 2 以降

  • Microsoft Windows XP Service Pack 2 以降

  • Microsoft Windows Vista

  • Microsoft Windows Server 2008

  • Microsoft Windows 7

ADO サポート ポリシー

ADO アプリケーションでは、SQL Server 2005 以降の機能を必要としない場合に、Windows に付属している SQLOLEDB OLE DB プロバイダーを使用できます。

ADO アプリケーションでは、SQL Server 2005 に含まれている SQL Server Native Client のバージョンを使用できます。また、SQL Server 2008 R2 に含まれている SQL Server Native Client 10.5 も使用できますが、これを使用する場合は、接続文字列に DataTypeCompatibility=80 を指定する必要があります。DataTypeCompatibility=80 が接続文字列に含まれている場合は、SQL Server 2005 の機能しか使用できません。

BCP サポート ポリシー

SQL Server 2008 以降では、bcp.exe は、bcp.exe が提供された SQL Server のバージョンより 3 バージョン前までの SQL Server のデータ ファイルをサポートします。

SQL Server 2008 R2 のバージョンの bcp.exe では、–V コマンド ライン オプションの 70 オプションがサポートされていません。

BCP API は 7.0 以前のデータ ファイル形式をサポートしなくなりました。ODBC の場合、BCP6xFILEFMT オプションは bcp_control から削除され、関連付けられた定数は sqlncli.h 内でバージョン 90 固有になります。OLE DB の場合、IBCPSession::BCPControl の BCP_OPTION_FILEFMT オプションに値 70、60、および 65 を使用できなくなります。これらの値を使用すると、E_FAIL が返されます。ISQLServerErrorInfo によって返される、関連付けられた SSERRORINFO では、"指定されたデータ ファイル形式はサポートされなくなりました" というメッセージが pwszMessage に含まれます。

ODBC サポート ポリシー

アプリケーションは、Windows オペレーティング システムに付属している SQL Server ODBC ドライバーを使用する必要があります。SQL Server Native Client ODBC ドライバーは、アプリケーションが特定のバージョンの SQL Server Native Client との互換性が保証されている場合に使用できます。

OLE DB サポート ポリシー

アプリケーションは Windows オペレーティング システムに付属している SQL Server OLE DB プロバイダーを使用する必要があります。アプリケーションと特定のバージョンの SQL Server Native Client との互換性が保証されている場合、SQL Server Native Client OLE DB プロバイダーを使用することができます。

SQL Server Native Client との互換性が保証されていない OLE DB アプリケーションでは、接続文字列に DataTypeCompatibility=80 を指定すると、SQL Server Native Client を使用できます。

OLE DB サービス コンポーネントを使用している OLE DB アプリケーションでは、接続文字列に DataTypeCompatibility=80 を指定した場合のみ、SQL Server Native Client を使用できます。ただし、この場合、SQL Server 2005 以降に追加された機能は使用できません。