方法 : データ アダプタを手動で作成および設定する

更新 : 2007 年 11 月

データ アダプタは、ウィザードを使用せずに作成できます。アダプタの作成方法にかかわらず、常に設定の変更が可能です。

z92w563z.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

以前のバージョンの Visual Studio では、アプリケーションとデータベースの通信にデータ アダプタが使用されていました。データ アダプタは現在も .NET Framework データ プロバイダ (ADO.NET) の主要なコンポーネントですが、TableAdapter はデザイナで生成されるコンポーネントで、アプリケーションとデータベースの間でデータを移動する処理を簡略化します。TableAdapter の操作方法の詳細については、「TableAdapter の概要」を参照してください。

z92w563z.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

使用している設定またはエディションによっては、表示されるダイアログ ボックスやメニュー コマンドがヘルプに記載されている内容と異なる場合があります。設定を変更するには、[ツール] メニューの [設定のインポートとエクスポート] をクリックします。詳細については、「Visual Studio の設定」を参照してください。

既定では、Visual Studio でデータ アダプタのデザイン時サポートが無効になっています。このデータ アダプタのサポートを有効にするには、次の最初の手順に従って、データ アダプタをツールボックスに追加する必要があります。

データ アダプタ、接続、およびコマンドをツールボックスに追加するには

  1. ツールボックスを右クリックし、[アイテムの選択] をクリックします。

  2. 追加する項目を [ツールボックス アイテムの選択] ダイアログ ボックスの [.NET Framework コンポーネント] タブで選択します。たとえば、.NET Framework SQL Server 用データ プロバイダ を使うには、[SqlDataAdapter]、[SqlConnection]、および [SqlCommand] を選択します。

  3. [OK] をクリックすると、選択した項目がツールボックスに追加されます。

データアダプタを手動で作成するには

  1. 使用しているフォームまたはコンポーネントへの接続オブジェクトが使用可能であることを確認します。スタンドアロンの接続を追加する方法については、「接続の確立 (ADO.NET)」を参照してください。

  2. ツールボックスの [データ] タブから、OleDbDataAdapterSqlDataAdapterOdbcDataAdapter、または OracleDataAdapter オブジェクトを、デザイン サーフェイスにドラッグします。

    デザイナは、フォームまたはコンポーネントにアダプタのインスタンスを追加し、データ アダプタ構成ウィザードを起動します。

  3. ウィザードを閉じます。

データアダプタを手動で設定するには

  1. アダプタを選択し、[プロパティ] ウィンドウでデータの読み取りおよび更新に使用するコマンドを設定します。SelectCommand オブジェクトを設定する必要があります。アダプタを使用してデータ ソースを更新する場合は、UpdateCommand、DeleteCommand、および InsertCommand の各オブジェクトも設定する必要があります。

    各コマンド オブジェクトについて、次のプロパティを設定します。

    プロパティ

    説明

    ActiveConnection

    接続オブジェクトを参照するために設定します。接続オブジェクトは、[プロパティ] ウィンドウの ActiveConnection プロパティで作成できます。一般に、各コマンド オブジェクトは同じ接続オブジェクトを参照しますが、アプリケーションでの必要性に応じて、各コマンドに対して異なる接続を使用することもできます。

    CommandText

    SQL ステートメントのテキストまたはストアド プロシージャの名前です。

    プロバイダによっては、CommandText プロパティに複数のステートメントまたはストアド プロシージャをセミコロン (;) で区切って指定できます。各ステートメントまたはプロシージャは、逐次実行されます。これは、UPDATE または INSERT ステートメントの後に SELECT ステートメントを実行して最新のレコードおよび自動生成された値 (既定値や自動インクリメント値など) を取得する場合などに便利です。

    CommandType

    CommandText プロパティの値をどのように解釈するかを示す値です。

    • Text - コマンドは SQL ステートメントです。

    • StoredProcedure - コマンドはストアド プロシージャへの参照です。

    • TableDirect - テキストはコマンドではなくテーブルの名前です。

    Parameters

    コマンドに値を渡すために設定する Parameter 型のオブジェクトのコレクションです。SelectCommand オブジェクトでは、コマンドにパラメータ プレースホルダが含まれる場合だけパラメータ コレクションを作成します。UpdateCommand、InsertCommand、および DeleteCommand の各オブジェクトには常にパラメータが必要です。詳細については、「方法 : データ アダプタのパラメータを設定する」を参照してください。

  2. データ ソースとデータセットで同じ列名を使用しない場合は、割り当てを変更します。MissingMappingAction プロパティの既定値 (Passthrough) では、データ ソースとデータセットに自動的に同じ名前が生成されます。詳細については、「方法 : データ ソース列をデータセットのデータ テーブル列に割り当てる」を参照してください。

  3. [データ] メニューの [データセットの生成] をクリックします。

    z92w563z.alert_note(ja-jp,VS.90).gifヒント :

    [データ] メニューが表示されない場合は、フォーム デザイナまたはコンポーネント デザイナの任意の場所をクリックしてください。このメニューはデザイナにフォーカスがあるときにだけ表示されます。

  4. データアダプタがデータセットにどのようにデータを格納するかを確認する場合は、結果をプレビューします。詳細については、「方法 : データ アダプタの結果をプレビューする」を参照してください。

参照

概念

DataAdapter からの DataSet の読み込み (ADO.NET)

データの新機能

Visual Studio を使用したデータ アプリケーションの作成

その他の技術情報

DataAdapter と DataReader (ADO.NET)

データアダプタの作成

データに関するチュートリアル

ADO.NET