WebBrowser コントロールの概要

WebBrowser コントロールは、WebBrowser ActiveX コントロールのマネージド ラッパーを提供します。 マネージド ラッパーを使用すると、Windows フォーム クライアント アプリケーションで Web ページを表示できます。 開発者は、WebBrowser コントロールを使用して、Internet Explorer のような Web 閲覧機能をアプリケーションに作成したり、Internet Explorer の既定の機能を無効にして、このコントロールをシンプルな HTML ドキュメント ビューアーとして使用することができます。 また、このコントロールを使用して DHTML ベースのユーザー インターフェイス要素をフォームに追加し、それらが WebBrowser コントロール内でホストされているということがユーザーからはわからないようにすることもできます。 この方法を使用すれば、Web コントロールと Windows フォーム コントロールを 1 つのアプリケーション内でシームレスに組み合わせることができます。

一般的に使用されるプロパティ、メソッド、およびイベント

WebBrowser コントロールには、Internet Explorer のコントロールを実装するために使用できる、いくつかのプロパティ、メソッド、およびイベントがあります。 たとえば、Navigate メソッドを使用すればアドレス バーを実装できますし、GoBackGoForwardStopRefresh の各メソッドを使用すれば、ツールバーのナビゲーション ボタンを実装できます。 Navigated イベントを処理すれば、アドレス バーを Url プロパティの値で更新したり、タイトル バーを DocumentTitle プロパティの値で更新したりすることができます。

アプリケーション内で独自のページ コンテンツを生成したい場合は、DocumentText プロパティを設定できます。 HTML ドキュメント オブジェクト モデル (DOM) に慣れている場合は、Document プロパティを使用して、現在の Web ページの内容を操作することもできます。 このプロパティを使用すると、ファイル間を移動する代わりに、ドキュメントをメモリ内に格納し、それらに変更を加えることができます。

また、Document プロパティを使用すれば、Web ページ スクリプト コードに実装されているメソッドを、クライアント アプリケーション コードから呼び出すこともできます。 スクリプト コードからクライアント アプリケーション コードにアクセスするには、ObjectForScripting プロパティを設定します。 指定したオブジェクトは、スクリプト コードから window.external オブジェクトとしてアクセスできます。

名前 説明
Document プロパティ 現在の Web ページの HTML ドキュメント オブジェクト モデル (DOM) へのマネージド アクセスを提供するオブジェクトを取得します。
DocumentCompleted イベント Web ページの読み込みが終了したときに発生します。
DocumentText プロパティ 現在の Web ページの HTML コンテンツを取得または設定します。
DocumentTitle プロパティ 現在の Web ページのタイトルを取得します。
GoBack メソッド 履歴内の前のページに移動します。
GoForward メソッド 履歴内の次のページに移動します。
Navigate メソッド 指定された URL に移動します。
Navigating イベント ナビゲーションが開始される前に発生します。これにより、アクションをキャンセルできるようになります。
ObjectForScripting プロパティ Web ページ スクリプト コードでアプリケーションと通信するために使用できるオブジェクトを取得または設定します。
Print メソッド 現在の Web ページを印刷します。
Refresh メソッド 現在の Web ページを再読み込みします。
Stop メソッド 現在のナビゲーションを停止し、音声やアニメーションなどの動的ページ要素を停止します。
Url プロパティ 現在の Web ページの場所を示す URL を取得または設定します。 このプロパティを設定すると、コントロールが新しい URL に移動します。

関連項目