ビジネス データを検索する
Microsoft Office SharePoint Server 2007 に導入された新しい機能である ビジネス データ カタログ は、企業ポータル サイトを使用して、コードを一切記述せずに、SAP または Siebel などのバックエンド アプリケーションのビジネス データを統合する簡単な方法を提供します。ビジネス データ カタログ にアプリケーションを作成すると、バックエンド アプリケーションのデータは、Microsoft Office SharePoint Server 2007 でのエンタープライズ検索 など、別の Office SharePoint Server 2007 機能によってアクセスできるようになります。
ビジネス データ カタログ プロトコル ハンドラを使用して、エンタープライズ検索 は、ビジネス データ カタログ に登録されたアプリケーションのすべてのビジネス データ (エンティティ インスタンス) の収集、インデックス化、フルテキスト検索を行うことができます。ただし、ビジネス データ カタログ にアプリケーションを作成しただけでは、自動的にデータを使用できるようにはなりません。エンタープライズ検索 も構成する必要があります。ここでは、ビジネス データ検索のために エンタープライズ検索 を構成する方法について説明します。
ビジネス データ検索を構成する
ビジネス データ検索を構成するには、次の基本手順を実行します。
ビジネス データ カタログ アプリケーションのコンテンツ ソースを追加します。
ビジネス データ カタログ アプリケーションのクロールされたプロパティを管理プロパティにマップします。
ビジネス データ カタログ アプリケーションのコンテンツの検索範囲を作成します。
これらの手順については、以降のセクションで説明します。
ビジネス データのコンテンツ ソース
エンタープライズ検索 は、コンテンツ ソースを使用して、クロールするコンテンツを特定し、コンテンツ インデックスに含めます。ビジネス データ カタログ アプリケーションのコンテンツは、アプリケーションのコンテンツ ソースを作成するまでコンテンツ インデックスに含まれません。エンタープライズ検索 には、コンテンツ ソースの作成時に使用するビジネス データのコンテンツ ソース タイプが含まれています。「手順 1 : コンテンツ ソースを追加する」では、この手順について説明しています。エンタープライズ検索 コンテンツ ソースの詳細については、「コンテンツ ソースの概要」を参照してください。
クロールされたプロパティのマッピング
検索インデックスのコンポーネントは、クロールされているコンテンツ内のプロパティを自動的に検出します。これらのプロパティは、クロールされたプロパティと呼ばれ、エンタープライズ検索のユーザー操作では使用できません。検索ユーザー操作で使用できるプロパティは管理プロパティと呼ばれます。エンタープライズ検索の操作でクロールされたプロパティを使用できるようにするには、管理プロパティにマップする必要があります。「[ウォークスルー] AdventureWorks ビジネス データ アプリケーション サンプルの検索を構成する」の「手順 2 : クロールされたプロパティのマップ」では、このプロセスについて説明しています。エンタープライズ検索 プロパティの詳細については、「メタデータを管理する」を参照してください。
注意
プロパティのマッピングに対して行われる変更は、これらのクロールされたプロパティのコンテンツ ソースが再度完全にクロールされるまで有効にはなりません。
既定では、パフォーマンス上の理由により、検索インデックスのコンポーネントにはコンテンツ インデックスだけにテキスト プロパティの値が含まれています。ビジネス データ コンテンツに対して実行された検索クエリの非テキスト フィールドの値を含める場合は、ビジネス データ カタログ アプリケーションの非テキスト フィールドに関連付けられたクロールされたプロパティのコンテンツへのマッピング設定を変更して、既定の動作を上書きすることができます。詳細については、「手順 2 : クロールされたプロパティのマップ」を参照してください。
ビジネス データの検索範囲
既定では、[すべてのサイト] 範囲はビジネス データ コンテンツを除外するので、その他のコンテンツ タイプと異なり、コンテンツ ソースの追加時に、ビジネス データ コンテンツの結果が他の結果に自動的に混合されません。これは、ビジネス データ コンテンツの検索範囲を作成する必要があることを意味します。「手順 3: 検索範囲を作成する」では、この処理について説明します。
注意
既定の範囲を変更してビジネス データ コンテンツを含めるか、ビジネス データ コンテンツとその他のコンテンツ タイプの両方を含む新しい範囲を作成することができます。
エンタープライズ検索 における範囲の詳細については、「検索範囲を使用する」を参照してください。
ビジネス データ コンテンツを検索する
ビジネス データ カタログ 内のアプリケーションの検索を有効にし、ビジネス データ アプリケーションのコンテンツが検索結果に含まれるように必要な検索設定を構成したら、ユーザーがビジネス データ上で検索を実行できるように エンタープライズ検索 をカスタマイズします。
このカスタマイズは、次のいくつかの方法で実行できます。
既存の検索 Web パーツを使用して検索センターをカスタマイズします。
クエリ オブジェクト モデルを使用するカスタム検索 Web パーツを作成します。
クエリ オブジェクト モデルを使用するカスタム ASPX ページを作成します。
クエリ Web サービスを呼び出すカスタム アプリケーションを作成します。
これらのオプションの詳細については、SDK の次のトピックを参照してください。