チュートリアル : 配置したアプリケーション システムの検証
更新 : 2007 年 11 月
このシナリオは、「チュートリアル : 論理データセンターへの制約の適用」に基づいています。このシナリオでは、システム内のアプリケーションを論理データセンターにバインドし、システムをデータセンターに適切に配置したことを検証します。
このチュートリアルを開始する場合は、論理データセンター デザイナの基本的な知識を理解しておくことが大切です。また、論理データセンター デザイナが他の分散システム デザイナと協調的に動作するメカニズムを理解することも大切です。詳細については、「論理データセンター デザイナの概要」および「分散システム デザイナのワークフロー」を参照してください。
配置ダイアグラムを作成するには
「チュートリアル : 論理データセンターへの制約の適用」で作成した Catalog.sln ソリューション ファイルを開きます。
このチュートリアルのサンプルは、Microsoft ダウンロード センター (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=40867) に掲載されています。
ソリューション エクスプローラで、WebClientSystem.sd ファイルを右クリックし、[開く] をクリックします。
システム ダイアグラムがシステム デザイナで表示されます。
[WebClientSystem] システムを右クリックし、[配置の定義] をクリックします。
[配置の定義] ダイアログ ボックスが表示されます。このダイアログ ボックスでは、配置定義を作成する論理データセンター ダイアグラムを選択できます。eCommerceDatacenter.ldd ファイルは、ソリューションで唯一の論理データセンター ダイアグラムであるため、自動的に選択された状態で表示されます。
[OK] をクリックします。
Visual Studio では、新しい配置ダイアグラムがソリューションに作成され、配置デザイナに表示されます。
[システム ビュー] ウィンドウから SalesWebClient を HardenedIIS Web サーバーにドラッグします。
[システム ビュー] ウィンドウから Catalog を ApplicationServer にドラッグします。
[バインドの詳細情報] ダイアログ ボックスが表示されます。
CatalogWebService を SecureApplicationsWebSite にバインドします。
これによって、CatalogWebService が適切な Web サイト ホストにバインドされます。同じ Web アプリケーションに存在する Web サービスは、同じ Web サイトにバインドする必要があります。
[OK] をクリックします。
[システム ビュー] ウィンドウから CatalogDB を Catalogs にドラッグします。
.gif "メモ")
メモ :サンプルから読み込んだソリューションには、CatalogDB の外部データベース接続は含まれていません。
これで、すべてのアプリケーションを論理サーバーの適切なホストにバインドできました。ここで、配置定義を検証し、アプリケーション設定と論理サーバーの制約に矛盾がないことを確認します。
配置定義を検証するには
配置ダイアグラムを右クリックし、[ダイアグラムの検証] をクリックします。
配置デザイナが、eCommerceDatacenter.ldd でモデル化されたターゲット論理データセンターの .sdm ファイルに指定された設定および制約を基準として、システムのシステム定義モデル (.sdm) ファイルに指定された設定および制約を検証します。発生した検証警告が [エラー一覧] ウィンドウに表示されます。.sdm ファイルの詳細については、「システム定義モデル (SDM) の概要」を参照してください。
このシナリオでは、次の検証警告が [エラー一覧] ウィンドウに表示されます。
"制約パラメータ 'Allowed Security Modes' では、'Mode' を 'Forms' に設定する必要がありますが、現在 'Windows' に設定されています。"
"制約パラメータ 'Requires Impersonation' では、'Impersonate' を 'True' に設定する必要がありますが、現在 'False' に設定されています。"
次に、表示された警告を解決します。
検証警告を修正するには
[エラー一覧] ウィンドウで最初の警告 (許可されたセキュリティ モード) を右クリックし、[移動] をクリックして、[カタログ (CatalogServiceSystem) 上のモード設定] をクリックします。
CatalogSystem システム ダイアグラムが表示されます。設定および制約エディタに、CatalogServiceSystem 内の Catalog の適切なアプリケーション設定および矛盾するアプリケーション設定が表示されます。Catalog にエラー シンボルが表示されている場合は、エラーがあることを意味します。
設定および制約エディタで、[モード] の認証設定を [Windows] から [フォーム] に変更します。
配置ダイアグラムに戻り、[エラー一覧] ウィンドウの 2 つ目の警告をダブルクリックします。
CatalogServiceSystem の Catalog において修正が必要な設定が表示されます。
設定および制約エディタで [Impersonate] の値を [False] から [True] に変更します。
配置ダイアグラムに戻り、ダイアグラムを右クリックし、[検証メッセージをクリア] をクリックします。
再検証を行う場合は、この手順を省略することもできます。検証エラーと検証警告は、必要に応じて [エラー一覧] ウィンドウでクリアできます。
配置ダイアグラムを右クリックし、[ダイアグラムの検証] をクリックします。
次の検証警告が [エラー一覧] ウィンドウに表示されます。
"Application Catalog asp.net 構成の設定と IIS Web アプリケーションの設定には互換性がありません。asp.net 構成が現在 Forms に設定され、匿名をサポートするために WebApplication authflags が構成されていません。"
この警告は、ApplicationServer がホストするアプリケーションの特定の設定を必要としていることに起因します。つまり、必要とされる設定がホストされるアプリケーション Catalog の実際の設定と一致していないことを意味します。
次のように残りの警告を解決します。
論理データセンター ダイアグラム上の ApplicationServer を表示します。
設定および制約エディタの [論理サーバーの設定] で [WebSites] ノードをクリックし、設定ペインで [認証] ノードを展開して、[AuthFlags] 設定で [匿名] ボックスを選択します。