方法 : 最初にビルドするターゲットを指定する
更新 : 2007 年 11 月
プロジェクト ファイルには、プロジェクトのビルド方法を定義する Target 要素を指定できます (複数指定可能)。それぞれのターゲットには一連のタスクが指定され、プロジェクト ファイルに DefaultTargets 属性または InitialTargets 属性が指定されている場合や、またはコマンド ラインから /target スイッチでターゲットを指定した場合を除き、Microsoft Build Engine (MSBuild) によって順に実行されます。
InitialTargets 属性の使用方法
ターゲットがコマンド ラインで指定されている場合や DefaultTargets 属性に指定されている場合でも、Project 要素の InitialTargets 属性は、最初に実行されるターゲットを指定します。
開始ターゲットを 1 つ指定するには
既定のターゲットは、Project 要素の InitialTargets 属性に指定します。次に例を示します。
<Project InitialTargets="Clean">
InitialTargets 属性にセミコロン区切りで複数のターゲットを指定することにより、開始ターゲットを複数指定できます。指定された順にターゲットが実行されます。
開始ターゲットを複数指定するには
Project 要素の InitialTargets 属性に、開始ターゲットをセミコロン区切りで指定します。たとえば、Clean ターゲット、Compile ターゲットの順に実行する場合は、次のように入力します。
<Project InitialTargets="Clean;Compile">
DefaultTargets 属性の使用
Project 要素の DefaultTargets 属性は、ターゲットがコマンド ラインで明示的に指定されていない場合に、ビルドするターゲット (複数可) を指定します。InitialTargets と DefaultTargets の両方の属性でターゲットが指定されており、コマンド ラインでターゲットが指定されていない場合、MSBuild は、InitialTargets 属性で指定されたターゲットを実行してから、DefaultTargets 属性で指定されたターゲットを実行します。
既定のターゲットを 1 つ指定するには
既定のターゲットは、Project 要素の DefaultTargets 属性に指定します。以下に例を示します。
<Project DefaultTargets="Compile">
DefaultTargets 属性にセミコロン区切りで複数のターゲットを指定することにより、既定のターゲットを複数指定できます。指定された順にターゲットが実行されます。
既定のターゲットを複数指定するには
Project 要素の DefaultTargets 属性に、既定のターゲットをセミコロン区切りで指定します。たとえば、Clean ターゲット、Compile ターゲットの順に実行する場合は、次のように入力します。
<Project DefaultTargets="Clean;Compile">
/target スイッチの使用
プロジェクト ファイルに既定のターゲットが定義されていない場合、または既定のターゲットを使用したくない場合、コマンド ライン スイッチ /target を使用して、異なるターゲットを指定できます。/target スイッチを使用して指定したターゲットは、DefaultTargets 属性で指定したターゲットの代わりに実行されます。InitialTargets 属性で指定したターゲットが、常に最初に実行されます。
既定のターゲット以外のターゲットを最初に使用するには
/target コマンド ライン スイッチで、目的のターゲットを最初に指定します。以下に例を示します。
msbuild file.proj /target:Clean
既定のターゲット以外の複数のターゲットを最初に使用するには
/target コマンド ライン スイッチで、目的のターゲットをセミコロンまたはコンマ区切りで列挙します。以下に例を示します。
msbuild <file name>.proj /t:Clean;Compile