アップグレード アドバイザを使用したアップグレードの準備

更新 : 2006 年 7 月 17 日

Microsoft SQL Server 2005 アップグレード アドバイザを使用して、SQL Server 2005 へのアップグレードの準備を行います。アップグレード アドバイザでは、インストールされている SQL Server 2000 または SQL Server 7.0 コンポーネントを分析し、SQL Server 2005 へのアップグレードの前後に修正すべき問題を特定するレポートを生成します。

アップグレード アドバイザの機能

アップグレード アドバイザを実行すると、アップグレード アドバイザのホーム ページが表示されます。ホーム ページから、次のツールを実行できます。

  • アップグレード アドバイザの分析ウィザード
  • アップグレード アドバイザのレポート ビューア
  • アップグレード アドバイザのヘルプ

アップグレード アドバイザを初めて使用するときは、アップグレード アドバイザ分析ウィザードを実行して SQL Server コンポーネントを分析します。ウィザードによる分析が完了したら、アップグレード アドバイザのレポート ビューアで結果レポートを表示できます。各レポートには、 アップグレード アドバイザのヘルプ情報へのリンクが組み込まれています。このヘルプを使用して、既知の問題を修正したり、その影響を軽減したりすることができます。

アップグレード アドバイザの分析

アップグレード アドバイザでは、次の SQL Server コンポーネントを分析します。

  • データベース エンジン
  • Analysis Services
  • Notification Services
  • Reporting Services
  • Integration Services (以前のデータ変換サービス (DTS))

SQL Server のコンポーネントごとに、アップグレード アドバイザのコンテキスト内で専用のアナライザが実行されます。スクリプト、ストアド プロシージャ、トリガ、トレース ファイルなど、各アナライザにアクセスできるオブジェクトが分析されます。アップグレード アドバイザでは、デスクトップ アプリケーションと暗号化されたストアド プロシージャを分析できません。

各アナライザは、そのコンポーネントに関する XML レポートを出力します。XML レポートを表示するには、アップグレード アドバイザのレポート ビューアを使用します。

ms144256.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
レポートに、"その他のアップグレードの問題" という項目が含まれている場合があります。この項目は、アップグレード アドバイザでは検出できないが、サーバーまたはアプリケーションで発生した可能性がある問題の一覧にリンクされています。検出できない問題の一覧を確認し、そのためにサーバーまたはアプリケーションに変更を加える必要があるかどうかを判断してください。

アップグレード アドバイザのインストールおよび実行方法

Microsoft SQL Server 2005 アップグレード アドバイザのインストール先は、何を分析するのかによって異なります。アップグレード アドバイザでは、サポート対象となるすべてのコンポーネント (Reporting Services を除く) のリモート分析を実行できます。Reporting Services のインスタンスをスキャンしない場合は、SQL Server のインスタンスに接続でき、かつアップグレード アドバイザの前提条件を満たす任意のコンピュータにアップグレード アドバイザをインストールできます。Reporting Services のインスタンスをスキャンする場合は、アップグレード アドバイザをレポート サーバーにインストールする必要があります。

アップグレード アドバイザは、SQL Server 2005 の製品ディスクの Servers\redist\Upgrade Advisor フォルダにあります。また、Microsoft ダウンロード センター から入手することもできます。アップグレード アドバイザ インストールの前提条件は、次のとおりです。

  • Windows 2000 SP4 以上のバージョン、Windows XP SP2 以上のバージョン、または Windows Server 2003 SP1 以上のバージョン。
  • Microsoft Windows インストーラ 3.1 以上のバージョン。
    .NET Framework 2.0 には Windows インストーラ 3.1 が必要です。Windows インストーラは、Windows インストーラ 3.1 Web サイトからインストールできます。
  • Microsoft .NET Framework 2.0 以上のバージョン。.NET Framework 2.0 は、SQL Server 2005 の製品ディスクにあります。また、.NET Framework Developer Center から入手することもできます。
    • SQL Server 2005 ディスクから .NET Framework 2.0 をインストールするには、CD/DVD ドライブのルートに移動し、redist フォルダ、2.0 フォルダの順にダブルクリックします。使用しているオペレーティング システムに応じて、dotnetfx.exe (32 ビットの場合) または dotnetfx64.exe (64 ビットの場合) を実行してください。
  • SQL Server 2000 Decision Support オブジェクト (DSO) は、Analysis Services のアップグレードに関する問題をスキャンする場合に必要です。DSO をインストールするには、SQL Server 2000 ディスクを CD/DVD ドライブに挿入します。SQL Server 2000 セットアップ プログラムが起動します。[SQL Server 2000 コンポーネント] をクリックします。[Analysis Services] をクリックして、Analysis Services セットアップ プログラムを起動します。[コンポーネントの選択] で、[Decision Support オブジェクト] コンポーネントが選択されていることを確認します。
  • SQL Server 2000 クライアント コンピュータは、DTS パッケージをスキャンする場合に必要です。これらのコンポーネントがコンピュータにない場合は、SQL Server 2000 ディスクを CD/DVD ドライブに挿入してインストールします。

Web からアップグレード アドバイザをインストールするには、ダウンロード ページの [ダウンロード] ボタンをクリックします。すぐにインストールを実行することも、SQLUASetup.msi ファイルを保存して、後で実行することもできます。製品ディスクからインストールする場合は、製品ディスクから直接 SQLUASetup.msi を実行します。

アップグレード アドバイザのインストール後は、[スタート] メニューからアップグレード アドバイザを次のように起動できます。

  • [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム][Microsoft SQL Server 2005] の順にポイントして、[SQL Server 2005 アップグレード アドバイザ] をクリックします。

アップグレード アドバイザの実行方法の詳細については、アップグレード アドバイザのヘルプと Readme ファイルを参照してください。ヘルプと Readme ファイルは、アップグレード アドバイザと共にインストールされています。

参照

概念

SQL Server の複数のバージョンの使用

その他の技術情報

SQL Server 2005 へのアップグレード
旧バージョンとの互換性

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手

変更履歴

リリース 履歴

2006 年 7 月 17 日

変更した内容 :
  • アップグレード アドバイザで検出されないアップグレードの問題に関する注記を追加しました。
  • 製品メディア上の SQLUASetup.msi の場所を追加しました。