ADO.NET の新機能

以下の機能は、.NET Framework 4.5 で ADO.NET に新しく追加されたものです。

SqlClient Data Provider

.NET Framework 4.5 での .NET Framework Data Provider for SQL Server における新機能は次のとおりです。

  • ConnectRetryCount と ConnectRetryInterval の接続文字列キーワード (ConnectionString) を使用すると、アイドル状態の接続の復元機能を制御できます。

  • SQL Server からアプリケーションへのストリーミング サポートで、サーバー上のデータが構造化されていないシナリオがサポートされます。 詳しくは、「SqlClient ストリーミング サポート」をご覧ください。

  • 非同期のプログラミングにサポートが追加されています。 詳しくは、「非同期プログラミング」をご覧ください。

  • 接続エラーは、拡張イベント ログに記録されるようになりました。 詳細については、「ADO.NET のデータ追跡」を参照してください。

  • SqlClient では、SQL Server の高可用性、ディザスター リカバリー機能である AlwaysOn がサポートされるようになりました。 詳しくは、「高可用性障害復旧のための SqlClient サポート」をご覧ください。

  • SQL Server 認証を使用している場合は、SecureString としてパスワードを渡すことができます。 詳細については、「SqlCredential」を参照してください。

  • TrustServerCertificate が false であり、Encrypt が true の場合は、SQL Server SSL 証明書のサーバー名 (または IP アドレス) が、接続文字列で指定されているサーバー名 (または IP アドレス) と正確に一致する必要があります。 それ以外の場合、接続試行は失敗します。 詳細については、「Encrypt」の ConnectionString 接続オプションの説明を参照してください。

    この変更によって既存のアプリケーションが接続しなくなる場合、次のいずれかを使用してアプリケーションを修正できます。

    • 共通名 (CN) またはサブジェクト代替名 (SAN) フィールドに短い名前を指定する証明書を発行します。 このソリューションは、データベース ミラーリングをする場合に有効です。

    • 短い名前を完全修飾ドメイン名にマップする別名を追加します。

    • 接続文字列では完全修飾ドメイン名を使用します。

  • SqlClient は拡張保護をサポートしています。 拡張保護に関する詳細については、「拡張保護を使用したデータベース エンジンへの接続」を参照してください。

  • SqlClient は LocalDB データベースへの接続をサポートします。 詳しくは、「SqlClient による LocalDB のサポート」をご覧ください。

  • Type System Version=SQL Server 2012; は、Type System Version 接続プロパティに渡す新しい値です。 Type System Version=Latest; 値は廃止されており、Type System Version=SQL Server 2008; と同等になっています。 詳細については、「ConnectionString」を参照してください。

  • SqlClient は、スパース列に追加のサポートを提供します。このサポートは SQL Server 2008 で追加された機能です。 アプリケーションがスパース列を使用するテーブルのデータに既にアクセスしていると、パフォーマンスが向上します。 GetSchemaTable の IsColumnSet 列は、列が列セットのメンバーであるスパース列であるかどうかを示します。 GetSchema では、列がスパース列であるかどうかが示されています (詳しくは「SQL Server スキーマ コレクション」を参照)。 スパース列の詳細については、「スパース列の使用」を参照してください。

  • 空間データ型を含むアセンブリ Microsoft.SqlServer.Types.dll は、Version 10.0 から Version 11.0 にアップグレードされました。 このアセンブリを参照するホスト アプリケーションでは、エラーが発生する可能性があります。 詳細については、「データベース エンジン機能の重大な変更」を参照してください。

ADO.NET Entity Framework

.NET Framework 4.5 では、Entity Framework 5.0 を使用するときに新しいシナリオを有効にする API が追加されています。 Entity Framework 5.0 に追加された機能および機能強化に関する詳細については、「新機能」と Entity Framework のリリースとバージョン管理に関する記事を参照してください。

関連項目