/fast

高速なプログラムの実行を有効にします。

/fast[+ | -]

引数

  • +| -
    /fast の既定値はオンです。 /fast または /fast+ を指定すると、コンパイラは、速度について最適化された出力ファイルを生成します。ただし、このオプションを使用すると、以前のバージョンの言語機能のいくつかがサポートされません。 一方、/fast- を指定すると、言語に関して下位互換性が得られますが、コンパイラが出力するファイルは速度について最適化されていません。

解説

/fast を有効にすると、次のようになります。

  • すべての変数を宣言する必要があります。

  • 関数は定数になり、関数への代入や関数の再定義はできなくなります。

  • 組み込みオブジェクトの定義済みプロパティは DontEnum、DontDelete、ReadOnly になります。

  • Global オブジェクト (グローバル スコープでもある) を除いて、組み込みオブジェクトのプロパティを拡張できません。

  • 関数呼び出しの中では arguments 変数を使用できません。

  • 読み取り専用の変数、フィールド、またはメソッドに代入すると、エラーが発生します。

    注意

    /fast- コンパイル モードは、JScript のレガシ コードからスタンドアロン実行可能ファイルを作成する場合に役立ちます。 新しい実行可能ファイルまたはライブラリを開発する場合は、/fast+ コンパイル モードを使用してください。 これにより、パフォーマンスが向上し、他のアセンブリとの互換性も向上します。

    セキュリティに関するメモセキュリティに関するメモ

    /fast- コンパイル モードでは、/fast+ モードでは使用できない、以前のバージョンの言語機能を使用できます。 これらの機能を誤って使用すると、プログラムのセキュリティが低下することがあります。 詳細については、「JScript のセキュリティに関する考慮事項」を参照してください。

使用例

言語に関する完全な下位互換性を犠牲にして、速度が最適化された出力ファイルを作成する例を次に示します。

jsc test.js

参照

概念

JScript のセキュリティに関する考慮事項

その他の技術情報

JScript コンパイラ オプション