セットアップと配置 (Visual Basic 6.0 ユーザー向け)

更新 : 2007 年 11 月

Visual Basic 2008 では、アプリケーションおよびコンポーネントを配置する方法が Visual Basic 6.0 の場合と大きく異なります。

概念の違い

Visual Basic 6.0 では、作成したアプリケーションを配布およびインストールするためのセットアップ プログラム (.exe ファイル) を作成するには、パッケージおよび配置ウィザードを使用します。

ebae5993.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

Visual Studio 6.0 の後期リリースには、Windows インストーラ ファイル (.msi ファイル) を作成するときに使用する Visual Studio インストーラ アドインも含まれています。Visual Studio インストーラで作成されるプロジェクトには、Visual Basic 2008 との互換性はありません。

Visual Basic 2008 には、Windows ベースのアプリケーションを配置するための 2 つのストラテジが用意されています。1 つは ClickOnce テクノロジを使用してアプリケーションを発行する方法であり、もう 1 つは Windows インストーラ テクノロジによる従来のセットアップによってアプリケーションを配置する方法です。

ClickOnce による配置では、開発者がアプリケーションを一元的な場所 (通常は Web サーバーやファイル共有) に発行し、ユーザーはその場所からアプリケーションをインストールまたは実行します。ClickOnce アプリケーションは自己更新が可能です。開発者がアプリケーションに対する更新を発行すると、エンドユーザーはその更新を自動的にダウンロードできます。これによって、すべてのユーザーが同じバージョンを使用することを保証できます。詳細については、「ClickOnce の配置」を参照してください。

Windows インストーラによる配置では、開発者が [セットアップと配置] プロジェクトを使用してアプリケーションを Setup.exe ファイルにパッケージ化し、そのファイルをユーザーに配布します。ユーザーは、Setup.exe ファイルを使用してアプリケーションをインストールします。詳細については、「Windows インストーラ配置」を参照してください。

ebae5993.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

Visual Basic Express Edition では、ClickOnce による配置のみがサポートされます。

必要条件と依存関係

Visual Basic 6.0 では、アプリケーションのファイル依存関係に関する情報は依存関係 (.dep) ファイルに格納されます。すべてのアプリケーションにとって Visual Basic ランタイム ファイルは必要条件であり、データ ライブラリなど、その他の必要条件が要求されるアプリケーションも数多くあります。依存関係と必要条件の完全なリストを決定するには、Vb6dep.ini ファイルを手動で編集することがしばしば必要です。

Visual Basic 2008 では、ClickOnce による配置と Windows インストーラによる配置のいずれの場合も、アプリケーションのすべての依存関係が自動的に判断され、パッケージ化されます。どちらの配置の場合も、.NET Framework ランタイム ライブラリなどの前提条件も自動的にインストールされます。その他の必要条件をブートストラップ (アプリケーションと共にインストール) することもできます。詳細については、「配置の必要条件 (Visual Studio)」を参照してください。

アップグレード メモ

Visual Basic 6.0 アプリケーションを Visual Basic 2008 にアップグレードすると、配置情報は失われます。ClickOnce または Windows インストーラを使用して、新しい配置を実装する必要があります。

参照

概念

配置ストラテジの選択

その他の技術情報

アプリケーションとコンポーネントの配置