列挙型にバインドする方法 (WPF .NET)

この例では、列挙型にバインドする方法を示します。 残念ながら、列挙型をデータ バインディング ソースとして使用する直接的な方法はありません。 ただし、Enum.GetValues(Type) メソッドは、値のコレクションを返します。 これらの値は ObjectDataProvider でラップして、データ ソースとして使用できます。

ObjectDataProvider 型は、XAML でオブジェクトを作成し、データ ソースとして使用する便利な方法を提供します。

列挙型を参照する

ObjectDataProvider 型を使用して、列挙型自体によって提供される列挙値の配列をラップします。

1. アプリケーション XAML または使用しているオブジェクトの XAML のいずれかで、XAML リソースとして新しい ObjectDataProvider を作成します。 この例では、ウィンドウを使用して、リソース キー EnumDataSource を使用して ObjectDataProvider を作成します。

   <Window.Resources>
       <ObjectDataProvider x:Key="EnumDataSource"
                           ObjectType="{x:Type sys:Enum}"
                           MethodName="GetValues">
           <ObjectDataProvider.MethodParameters>
               <x:Type TypeName="HorizontalAlignment" />
           </ObjectDataProvider.MethodParameters>
       </ObjectDataProvider>
   </Window.Resources>
   

   この例では、 ObjectDataProvider は 3 つのプロパティを使用して列挙型を取得します。

   プロパティ	Description
   ObjectType	データ プロバイダーによって返されるオブジェクトの型。 この例では、 System.Enumです。 sys:XAML 名前空間は System にマップされます。
   MethodName	System.Enum 型で実行するメソッドの名前。 この例では、 Enum.GetValuesです。
   MethodParameters	MethodName メソッドに提供する値のコレクション。 この例では、メソッドは列挙型の System.Type を受け取ります。

   事実上、XAML はメソッド呼び出し、メソッド名、パラメーター、および戻り値の型を分類しています。 前の例で構成された ObjectDataProvider は、次のコードと同じです。

   var enumDataSource = System.Enum.GetValues(typeof(System.Windows.HorizontalAlignment));
   

   Dim enumDataSource = System.Enum.GetValues(GetType(System.Windows.HorizontalAlignment))
   

2. ObjectDataProvider リソースを参照します。 次の XAML は、ListBox コントロールの列挙値を一覧表示します。

   <ListBox Name="myComboBox" SelectedIndex="0"
            ItemsSource="{Binding Source={StaticResource EnumDataSource}}"/>
   

完全な XAML

次の XAML コードは、次のことを実行する単純なウィンドウを表します。

1. HorizontalAlignment 列挙型をリソースとして ObjectDataProvider データ ソースにラップします。
2. すべての列挙値を一覧表示する ListBox コントロールを提供します。
3. Button コントロールの HorizontalAlignment プロパティを ListBox で選択されている項目にバインドします。

<Window x:Class="ArticleExample.BindEnumFull"
        xmlns="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml/presentation"
        xmlns:x="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml"
        xmlns:sys="clr-namespace:System;assembly=mscorlib" 
        SizeToContent="WidthAndHeight"
        Title="Enum binding">
    <Window.Resources>
        <ObjectDataProvider x:Key="EnumDataSource"
                            ObjectType="{x:Type sys:Enum}"
                            MethodName="GetValues">
            <ObjectDataProvider.MethodParameters>
                <x:Type TypeName="HorizontalAlignment" />
            </ObjectDataProvider.MethodParameters>
        </ObjectDataProvider>
    </Window.Resources>
    
    <StackPanel Width="300" Margin="10">
        <TextBlock>Choose the HorizontalAlignment value of the Button:</TextBlock>

        <ListBox Name="myComboBox" SelectedIndex="0"
                 ItemsSource="{Binding Source={StaticResource EnumDataSource}}"/>

        <Button Content="I'm a button"
                HorizontalAlignment="{Binding ElementName=myComboBox, Path=SelectedItem}" />
    </StackPanel>
</Window>

関連項目

• データバインディングの概要
• バインディング ソースの概要
• StaticResource のマークアップ拡張機能
• 列挙型にバインドする別の方法