階層更新とは、新しい TableAdapterManager を使用して、型指定されたデータセットで、関連データ テーブル内の変更されたデータを更新するプロセスです。 TableAdapterManager は、データベースの参照整合性を維持しながら、複数の TableAdapter を使用するデータセット内のデータを保存します。参照整合性とは、データベースで定義されている外部キー制約に準拠したデータを示すときに使用される用語です。詳細については、「階層更新の概要」を参照してください。

階層更新は、型指定されたデータセットの "階層更新" プロパティを True または False に設定することにより、有効または無効にできます。 "階層更新"True に設定されている場合、型指定されたデータセット クラスが、データセット内で変更されたデータをデータベースに保存するプロセスを管理する TableAdapterManager コンポーネントと共に生成されます。 つまり、個々の TableAdapter によってデータベースで実行される挿入コマンド、更新コマンド、および削除コマンドの順序を制御する TableAdapterManager クラスが生成されます。 TableAdapterManager は、これらのコマンドの順序を制御するのに、データベース内の外部キー リレーションシップを使用します。 詳細については、「TableAdapterManager の概要」を参照してください。

"階層更新"False に設定されている場合、型指定されたデータセット クラスが TableAdapterManager コンポーネントなしで生成されます。 この場合は、変更データをデータベースに保存するときに、データベース内の制約に違反しないように、挿入コマンド、更新コマンド、および削除コマンドを呼び出す順序を決定するプログラム ロジックを使用する必要があります。

注意

既定では、型指定された新しいデータセットの "階層更新" プロパティは True に設定されます。

データセット内の関連テーブルの階層更新を有効にするには

  1. 型指定されたデータセットの作成と編集でデータセットを開き、デザイン サーフェイス上の空の領域をクリックします。

  2. [プロパティ] ウィンドウで、"階層更新" プロパティを True に設定します。

  3. データセットを保存します。

    階層更新を自動的に実行する TableAdapterManager コンポーネントと共にコードが生成されます。

データセット内の関連テーブルの階層更新を無効にするには

  1. データセット デザイナーでデータセットを開き、デザイン サーフェイス上の空の領域をクリックします。

  2. [プロパティ] ウィンドウで、"階層更新" プロパティを False に設定します。

  3. データセットを保存します。

    TableAdapterManager なしでコードが生成され、自動的に階層更新を実行するために必要なロジックが組み込まれていない状態になります。

参照

処理手順

チュートリアル : 関連するデータ テーブルからのデータの保存 (階層更新)

概念

データの保存

その他の技術情報

階層更新

DataSets、DataTables、および DataViews