ボックス化解除変換 (C# プログラミング ガイド)
ボックス化解除とは、object 型から値型へ、またはインターフェイス型からそのインターフェイスを実装している値型への明示的な変換のことです。ボックス化解除では、次の処理が行われます。
オブジェクト インスタンスが、指定された値型のボックス化された値であることを確認します。
インスタンスの値を値型の変数にコピーします。
次のステートメントに、ボックス化およびボックス化解除の両方を示します。
int i = 123; // a value type
object o = i; // boxing
int j = (int)o; // unboxing
前のステートメントの結果は、次の図に示すとおりです。
ボックス化解除
実行時に値型のボックス化解除を成功させるには、ボックス化解除の対象項目が、同じ値型のインスタンスのボックス化によって既に作成済みのオブジェクトへの参照である必要があります。null、または互換性のない値型への参照をボックス化解除しようとすると、InvalidCastException が発生します。
次の例は、無効なボックス化解除の結果、InvalidCastException が発生する場合を示しています。try と catch を使用すると、エラーの発生時にエラー メッセージが表示されます。
class TestUnboxing
{
static void Main()
{
int i = 123;
object o = i; // implicit boxing
try
{
int j = (short)o; // attempt to unbox
System.Console.WriteLine("Unboxing OK.");
}
catch (System.InvalidCastException e)
{
System.Console.WriteLine("{0} Error: Incorrect unboxing.", e.Message);
}
}
}
Specified cast is not valid. Error: Incorrect unboxing.
エラーを修正するには、次のステートメントを変更します。
int j = (short) o;
この行を次のように変更します。
int j = (int) o;
ステートメントを変更すると、変換が実行されて次の出力が得られます。
Unboxing OK.