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カスタム テンプレートとカスタム定義の使い分け

サイト テンプレートとサイト定義のどちらを作成するのがよいかを判断する際には、次のような事項を検討してください。

  • 変更をする必要がある場合、それは単純か複雑か。あるページの外観を微調整する、あるリストにフィールドを若干追加する、などというような単純な変更だけで済みそうな場合は、カスタム サイト テンプレートを作成して使うとよいでしょう。一方、コンテンツ タイプを新たに作成する、新しい Web パーツ定義を追加する、サイト全体の構成を大きく変えるなどの作業が必要な場合は、サイト定義を作成してください。

  • 変更があった場合に、それをフロントエンド Web サーバーにも反映させる必要があるか。Windows SharePoint Services が稼働するコンピュータのファイル システムにアクセスできないのであれば、カスタム サイト テンプレートを作って使わざるを得ません。

長所と短所

カスタム サイト定義には、カスタム テンプレートに比べて次のような長所があります。

  • データは Web サーバーに直接格納されるので、一般に性能面で有利である。

  • リストの細かなカスタマイズも Schema.xml ファイルを直接編集することにより可能である。

  • 新しいファイルの種類を追加する、ビュー スタイルを定義する、[編集] メニューを修正するなど、サイト定義を使う方法でなければ実現できない事項がある。

逆に、サイト定義には次のような短所があります。

  • サイト定義の方がカスタマイズに手間がかかる。

  • 展開後にサイト定義を編集するのは困難である。

  • コードを追加する以外の修正を施すと、既存のサイトが動作しなくなるおそれがある。

  • サイト定義を使って SharePoint のテーマを適用することはできない。

  • 型は同じで中身が異なるリストを作ることができない。

  • サイト定義をカスタマイズするためには、フロントエンド Web サーバーのファイル システムへのアクセス権限が必要である。

カスタム テンプレートには、サイト定義に比べて次のような長所があります。

  • 作成が容易である。

  • 画面 (ユーザー インターフェイス) 上で可能なことは、ほとんどがテンプレートに記述できる。

  • 同じテンプレートを使って作成した既存のサイトに影響を与えることなく修正できる。

  • 展開が容易である。

逆に、カスタム テンプレートには次のような短所があります。

  • 開発環境では作成できない。

  • 大規模な環境では効率的でない。

  • カスタム テンプレートは、それを作る元になったサイト定義がフロントエンド サーバー上になければ正常に動作しない。