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サイト定義と構成

サイト定義は、SharePoint サイトの一意な種類を定義します。Windows SharePoint Services には 5 つのサイト定義が最初からインストールされています。サイト定義には、複数のサイト定義構成を指定することができます。SharePoint Web サイトは特定のサイト定義の構成に基づいています。

  • STS には、チーム サイト、空のサイト、およびドキュメント ワークスペースのサイト定義の構成を定義します。

  • MPS には、一般的な会議ワークスペース、空の会議ワークスペース、意志決定の会議ワークスペース、イベントの会議ワークスペース、および複数ページの会議ワークスペースのサイト定義の構成を定義します。

  • CENTRALADMIN には、サーバーの全体管理 Web サイトのサイト定義を構成します。

  • WIKI には、WIKI テクノロジを使用したコミュニティ コンテンツをサポートする Web サイトのサイト定義を構成します。

  • BLOG には、ブログのサイト定義を構成します。

各サイト定義は、Windows SharePoint Services のインストール時に、フロントエンド Web サーバーの \\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\web server extensions\12\TEMPLATE サブフォルダに配置されたファイルの組み合わせをとおして有効になります。サイト定義ファイルには, .xml, .aspx, .ascx、および .master ページ ファイルのほか、ドキュメント テンプレート ファイル (.dot, .htm など)、およびコンテンツ ファイル (.gif, .doc など) が含まれます。

非実体化とページのカスタマイズ

サイト定義ファイルは、Microsoft インターネット インフォメーション サービス (IIS) のプロセス起動時にサーバーのメモリにキャッシュされます。その結果、不必要なデータの格納や取得の処理が減少し、またカスタマイズされていないページをサイト間で再利用できるようになるため、スケーラビリティとパフォーマンスが向上します。サイト定義ファイルに含まれる情報は、実行時にキャッシュから取得されます。ページおよびリスト スキーマはサイト定義ファイルから読み込まれますが、サイト内の実際のファイルのように見えます。そのため、そのようなファイルを "非実体化" ファイルと呼びます。非実体化ファイルとは、実際の内容がデータベースではなくディスクに格納されているページのことです。ただし、各ページの行は、ファイル システム内のページのソースを指す列の値を含むデータベースにあります。新しい Web パーツ ページも非実体化されます。

サイト ページをカスタマイズすると、Web パーツに対する変更などのブラウザベースのカスタマイズを除き、ページは "実体化" され、内容がデータベースに格納されます。アップロードした .aspx ファイルは、自動的に実体化されると見なされます。実体化されたページの内容は、ASP.NET でセーフ モード解析をとおしてルーティングされます。このルーティングは、サーバー側コードが実行されることを防ぎ、C:\Inetpub\wwwroot\wss\VirtualDirectories の Windows SharePoint Services のアプリケーションのサブフォルダの web.config ファイルに指定された安全なコントロールのリストに全面的に依存します。

コア スキーマ ファイル

次の表では、サイト定義のために変更できる主な XML ファイルについて説明し、各ファイルのファイル システムでの場所を示します。

DocIcon.xml

WebTemp.xml

Onet.xml

Schema.xml

ドキュメントの種類を示す ProgID およびファイル拡張子を、特定のアイコンおよび各種類のドキュメントを開くためのコントロールに対応付けます。

サイト定義を識別し、[新しい SharePoint サイト] ページの [テンプレートの選択] セクションでの構成の表示方法を指定します。

ナビゲーション領域を定義し、[ページの作成] で使用できるリスト定義を指定します。また、ドキュメント テンプレートおよびテンプレート ファイルを指定し、リストに表示する基本的な種類を定義します。さらに、サイト定義の構成とモジュールを定義します。

リスト定義のビュー、フォーム、ツール バー、および特別なフィールドを定義します。定義ごとに独自の Schema.xml ファイルがあります。

\TEMPLATE\XML

\TEMPLATE\1033\XML

\TEMPLATE\SiteDefinitions\site_type\XML

\TEMPLATE\FEATURES\List_Definition_Name

これらの各 XML ファイルは、サイトのさまざまな側面を定義するための伝達手段として Collaborative Application Markup Language (CAML) を使用しますが、サイト定義のカスタマイズに特に関係するのは、WebTemp.xmlOnet.xml、および Schema.xml の 3 ファイルです。

WebTemp.xml ではサイトの作成に使用できるサイト定義の構成を指定します。カスタム サイト定義を作成する場合、元の WebTemp.xml ファイルを編集する代わりに、カスタム WebTemp*.XML ファイルを作成することをお勧めします (「[方法] カスタム サイト定義および構成を作成する」を参照)。Windows SharePoint Services では、[新しい SharePoint サイト] ページで使用できる構成を表示する際、WebTemp*.XML に一致するすべてのファイルの内容が結合されます。そのため、サイト定義の内容を 1 つの WebTemp.xml ファイルに結合する必要がなく、サイト定義のインストールおよびアンインストールが簡略化されます。

注意

ただし、元の WebTemp.xml ファイルを変更しないでください。Configuration 要素の Hidden 属性を TRUE に設定することによって、[新しい SharePoint サイト] ページの [テンプレートの選択] セクションのサイト定義の構成を非表示にすることができます。修復やサービス パックによって WebTemp.xml ファイルが上書きされた場合、この操作を繰り返す必要があります。

Onet.xml では、トップ ナビゲーションと [サイド リンク バー] の領域を定義し、[新規] ページで使用できるリストの種類を指定します。また、ドキュメント テンプレートと各テンプレートのファイルの種類を指定し、リストに表示する基本的な種類 (汎用リスト、ドキュメント ライブラリ、ディスカッション フォーラム、投票またはアンケート、および案件リスト) を定義します。さらに、Onet.xml では、Configuration 要素を使って STS や BLOG などのサイト定義でサイト定義構成を定義します。また、Module 要素を使って各サイト定義構成のモジュールを定義します。

Configuration によって、サイト作成時に組み込まれるリストとモジュールの集合を指定し、Module によって、サイト作成時に組み込まれるファイルと各ファイルが格納される場所を指定します。サイト定義の構成の詳細については、「[方法] サイト定義の構成を使用する」を参照してください。モジュールの詳細については、「[方法] ファイルを準備する」を参照してください。

Schema.xml では、ビュー、フォーム、ツール バー、および任意の特別なフィールドをリストの種類に対して指定します。カスタム リスト定義を作成する方法の例については、「[方法] カスタム リスト定義を作成する」を参照してください。

Windows SharePoint Services の展開に使用するスキーマ ファイルの詳細については、「主要なスキーマ定義ファイル」を参照してください。

警告

次の場合は、インストールされている元のサイト定義を変更するのではなく新しいサイト定義を作成する必要があります : (1) 修復やサービス パックによって変更内容が元に戻される場合。(2) 元のサイト定義に基づくカスタム テンプレートが機能しない場合。(3) 元のリスト定義を参照しているサイト定義が機能しない場合。

See Also

タスク

[方法] サイト定義の構成を使用する

参照

Configuration

主要なスキーマ定義ファイル

Module

概念

[方法] カスタム リスト定義を作成する

[方法] ファイルを準備する

Onet.xml

Schema.xml

WebTemp.xml

その他のリソース

CAML (Collaborative Application Markup Language)