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クラスを使用した Windows アプリケーションの作成

更新 : 2007 年 11 月

MFC (Microsoft Foundation Class) ライブラリのクラスは全体として "アプリケーション フレームワーク" (Windows オペレーティング システム用アプリケーションをビルドするためのフレームワーク) を構成しています。最も一般的なレベルでは、フレームワークは、アプリケーションのスケルトンを定義し、そのスケルトンに配置できる標準ユーザー インターフェイスの実装を提供します。プログラマが行う作業は、スケルトンの残り、つまりアプリケーション固有の部分の作成です。MFC アプリケーション ウィザードを使用すると、アプリケーションの最も基本的な部分のファイルを簡単に作成できます。ユーザー インターフェイスの要素をビジュアルにデザインする場合は、Microsoft Visual C++ リソース エディタを使用します。デザインした要素にコードを結び付けるには [クラス ビュー] のコマンドを使用します。アプリケーション固有のロジックを実装するにはクラス ライブラリを使用します。

MFC 3.0 以降のフレームワークでは、Microsoft Windows 95 以降や Windows NT Version 3.51 以降などの Win32 プラットフォーム用のプログラミングがサポートされています。MFC の Win32 サポートにはマルチスレッドも含まれています。16 ビット プログラミングには、MFC 1.5x を使用してください。

この章では、アプリケーション フレームワークの概要を説明します。アプリケーションを構成する主要オブジェクトとその作成方法についても詳しく見ていきます。主に、以下の内容について説明します。

フレームワークについては、以下のトピックでも説明します。

  • ウィンドウ オブジェクト

  • メッセージの処理とマップ

  • CObject の使い方

  • ドキュメント/ビュー アーキテクチャ

  • ダイアログ ボックス

  • コントロール

  • コントロール バー

  • OLE

  • メモリ管理

    MFC を使用すると、Windows オペレーティング システム用アプリケーションを作成できるほか、OLE リンクや埋め込み技術を使用する特殊なアプリケーションもより簡単に作成できます。アプリケーションを OLE ビジュアル編集コンテナにも、OLE ビジュアル編集サーバーにも、またその両方を兼ねることもできます。また、オートメーション機能を追加して、ほかのアプリケーションからオブジェクトを利用したり、アプリケーションを遠隔操作したりできます。

  • MFC ActiveX コントロール

    OLE コントロール開発キット (CDK: Control Development Kit) は、フレームワークに完全に統合されました。ここでは、MFC を使用した ActiveX コントロールの開発の概要を説明します。ActiveX コントロールは、以前は OLE コントロールと呼ばれていました。

  • データベース プログラミング

    MFC にはデータベース クラスが 2 セット用意されているので、データ アクセス型アプリケーションを簡単に作成できます。ODBC データベース クラスを使用すると、オープン データベース コネクティビティ (ODBC: Open DataBase Connectivity) ドライバを通じたデータベースへの接続、テーブルからのレコードの選択、およびレコード情報の画面への表示ができます。データ アクセス オブジェクト (DAO: Data Access Object) クラスを使用すると、Microsoft Jet データベース エンジンまたは外部 (非 Jet) データ ソース (ODBC データ ソースなど) を通じてデータベースを操作できます。

    MFC には、Unicode およびマルチバイト文字セット (MBCS: Multibyte Character Set)、特に 2 バイト文字セット (DBCS: Double-Byte Character Set) を使用するアプリケーションの作成に必要な機能がすべて揃っています。

MFC ドキュメントの総合ガイドについては、「MFC の一般的なトピック」を参照してください。

参照

概念

MFC の一般的なトピック